let's いめいじん句"

「いめいじん句"」投句大募集!
9月号「いめいじん句"」のお知らせ
毎月掲載される1枚のカットをもとに、
自由な発想による作品を募集します。
応募された作品を選者が鑑賞いたします。
初心者の方も大歓迎!
お気軽にご応募ください。
(カット:山本耀子)
[例句]
オカリナに和するオカリナ天高し
色なき風大まかに彫る鳥の容
笛の音に列整ふる運動会
●投句方法
投句はメールでお願いします。
専用投句フォームに必要事項をご記入のうえ
送信してください。
↓
投句フォーム以外での投句をご希望の方は
下記のアドレスでも受け付けています。
info@kaseihaikukai.com
●締め切り
9月30日(火)
●入選作品発表
10月予定

8月号「いめいじん句"」 入選作品発表
山田美恵子選
いわし雲引退試合のホームラン 芦田美幸
引退試合は学校や職場、色々な所でドラマの生まれる試合です。
そこにホームランとは。
みんなが顔を上げて球の行方を追う、本当に輝かしい場面です。
球は空に広がる鰯雲に突っ込んで行ったのかもしれないですね。
ジップライン天空の彼方鱗雲 葵
ジップラインはワイヤーロープで滑車を使って滑り降りる遊びです。
私もびわ湖バレイで見ましたが、鳥になったみたいに空を走れて楽しそうですね。
若ければ挑戦したいと思いました。
「天空の彼方」は言い過ぎですので見たものだけで作って下さい。
「鱗雲ジップラインに吾も鳥」
白球を打つ炎天の雲間かな 垣内孝雄
この猛暑のなか、高校野球は何時ものように行われました。
暑さにめげない球児に心打たれます。
「炎天の雲間」めがけて白球が飛ぶ景が見え、臨場感に私も空を見上げてしまいました。
すててこの腹をさすりて送りバント 坂倉一光
如何にもおじさん野球ですね。
せめて送りバントで走者を進塁させなければと、頑張る姿が美しい。
おじさんは一塁でアウト。まあそれでも楽しい野球です。
他のメンバーは若い方もおられるのでしょうね。
勝利への高校校歌夏立てり 藤川雅子
この句も球児を応援する高校生たちです。
「勝利への」が希望があり、晴れやかな力強い校歌が響いてくるのが見えて、爽やかです。
季語の「夏立てり」も叶っていると思います。
ぶんぶんと振る音たかくなつさかり 夏草
この句も野球ですね。素振りをされているのでしょう。
俳句に慣れてこられたと思いますので、これからは擬音語を避けるように、
言葉で、出来るだけ表現されると良いと思います。
「バット振る音家裏に夏さかん」
一振りに思いを込める残暑なり 東桜
「一振りに思いを込める」
この句も野球のバットを振る魂の籠った構えを詠まれたのでしょうね。
ここは句にバットを入れ「一振りに構へるバット雲の峰」
入魂の一打を狙っている様子を「雲の峰」で表しました。
秋だったら「秋高し」など晴れやかな季語が良いと思います。
塁埋めるランナー夕立雲近し 宇佐美好子
観客席が湧きたつ満塁ですね。
「夕立雲近し」は応援している球団に雨雲が近づいて来るのを警戒されているのでしょうか。
気持ちはよく分かります。焦りますね。
「近し」と言われるよりも「ランナーに湧く夕立雲」と見たままに詠まれた方がと思います。
選に漏れ応援席の熱き夏 田中権
学校によって違うのでしょうが、何十人の球児の中からレギュラーは選ばれるのでしょう。
皆一生懸命頑張っているのですから、辛いでしょうね。
でも熱い思いを応援席で応援する情熱を頼もしく思います。
碁を勝ちに焼ける暑さやチャリを漕ぐ 昼寝
「碁を勝ちに」とはなんて意気込み。
自転車漕ぎも碁の楽しさを思えばへっちゃらなんでしょうか。
どうぞ昼間を避けて涼しいうちにお出かけください。そしてお水もお忘れなく。
今回はほとんど野球の句でした。昼寝さんも碁の勝負。
暑い暑いと言いながら秋に入りました。いつになったら涼しくなるのでしょうか。
皆様お身体お大切に。