let's  いめいじん句" 

「いめいじん句"」投句大募集!

 

 

7月号「いめいじん句"」のお知らせ

 

毎月掲載される1枚のカットをもとに、

自由な発想による作品を募集します。

応募された作品を選者が鑑賞いたします。

初心者の方も大歓迎!

お気軽にご応募ください。 

 

(カット:山本耀子)

                                                                                                                                                                                                 

 

                                                                                                               [例句]

パンドラの箱開けてこの炎暑かな

祇園会のくじ改めの文箱かな

帰省子の家苞母の玉手箱

 

                                                                                 

 ●投句方法

 投句はメールでお願いします。

専用投句フォームに必要事項をご記入のうえ

送信してください。

↓     

いめいじん句" 投句はこちら

 

投句フォーム以外での投句をご希望の方は

下記のアドレスでも受け付けています。

info@kaseihaikukai.com

 

 

 

●締め切り

 

31日(木)

 

●入選作品発表

 

月予定

 

               


6月号「いめいじん句"」  入選作品発表

           山田美恵子

 

 

 

 

 

 

 

夕焼空厨の母の指合図   垣内孝雄

夕食の準備をなさっておられるお母様は、

厨窓から食事の用意ができたことを合図なさったのでしょう。

子供の頃の夕食どきの母のエプロンや厨の匂いが思い出されます。

六月の絵が指だったので「指合図」にされたのでしょう。

でも優しいお母様には「指合図」はそぐいません。

(夕焼や厨窓より母の声)で情景は分かると思うのです。

絵はイメージですので、そこから想像していただいたらと思います。

 

白南風や一番店のナポリタン   芦田 美幸

雲を一掃するように吹き渡る南風。

夏到来を告げるような明るく眩しい風に心が躍ります。

颯爽とお出かけをされた作者は、喫茶店に入って懐かしのナポリタンを注文されました。

甘いケチャップは青春を思い出します。なんて私事ではないですね。

平成・令和ではお洒落なチェーン店が次々現れ、美味しいお店には行列ができるのです。

このお店は一番店(一号店)で由緒があるのでしょう。

夏を元気に謳歌されている作者が浮かびます。

 

火星より戻つてきたる昼寝かな   坂倉一光

一光さんは時々スケールの大きな句を詠まれます。

この句は火星から戻ってきて昼寝をしたと解釈してしまうので、

ちょっと現実離れしてしまいます。夢があって気持の良い昼寝だと思います。

でも、もう少し現実味のある場所がいいですね。

大阪万博は行かれましたか?

数万年前の火星の隕石が展示されているそうですが、

共感できる場所や物との取り合わせで考えて下さい。

 

吾指も星と交信の夏夕べ    藤川雅子

夜空に向かって星と交信をされるなんて、なんとロマンチックでしょう。

銀河系以外の星がどれだけあるか宇宙は不思議な事だらけです。

ある方が沖縄へ行って、UFOの飛んでいるのを沢山見たと言われたことがあるのですが、

それはそれで、楽しめて良いですよね。

雅子さんも夢を持って楽しんでください。私も楽しみます。

「交信の」の「の」は不用です。交信で切って下さい。

 

香水纏い特別を取り戻す   葵

香水は高価で、良い香りがするのですが、なかなか普段使いはできません

特別な日、晴れやかに演出するための物で、気持も高揚します。

良い結果、前向きな気分になれたら最高です。

時々は香水を付けてお出かけするのも良いですね。

 

指先を戻る天道虫もあり   宇佐美好子

天道虫は指の先から飛び立つはずが、

飛び立たないで掌に戻ってきたということでしょうか。

天道虫の写生で面白い所を詠まれました。

作者の不思議そうな顏が浮かびます。

手のどこかで飛び立っていったのでしょうが追いかける眼が楽しそうです。

 

 

頬打ちて彼女は去りし夏の午後   昼寝

再会も古傷触れず雲の峰

      (あの日そして40年後 本当にあった光景)

ちょっと笑ってしまいました。俳句の場合、説明は付けないのですが、本当ですか?

まあそれにしても、水に流してもらって良かったです。

しかしながら、俳句技法を偉ぶって言いますと、

一句目は動作や行為ですので、花や木など見える季語が良いですね。

二句目は「雲の峰」のおおらかさがあり良いと思いました。

 

 

指す先にもくもくもくと入道雲  若林久穂

夏空や無限の雲に見とれけり

雲の句を2句頂きました。おおらかな入道雲は私も大好きです。

大空とお住いの三重県の景色を想像して作られたのですね。

ここは三重県をアピールして格の高い伊勢神宮や、

熊野古道などを句に詠みこまれたら如何でしょう。

景色がはっきり想像できますよ。

入道雲も雲の峰と言い換えますと、伊勢神宮(神宮)に負けない立派さが想像できます。

(神宮を真向ひにして雲の峰)