let's  いめいじん句" 

「いめいじん句"」投句大募集!

 

 

6月号「いめいじん句"」のお知らせ

 

毎月掲載される1枚のカットをもとに、

自由な発想による作品を募集します。

応募された作品を選者が鑑賞いたします。

初心者の方も大歓迎!

お気軽にご応募ください。 

 

(カット:山本耀子)

                                                                                                                                                                                                 

 

                                                                                                               [例句]

アンタレスと指さす夏に入りし空

青嵐聖母マリアの祈りの掌

クロッキーの陰影濃くす大暑かな

                                                                                 

 ●投句方法

 投句はメールでお願いします。

専用投句フォームに必要事項をご記入のうえ

送信してください。

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いめいじん句" 投句はこちら

 

投句フォーム以外での投句をご希望の方は

下記のアドレスでも受け付けています。

info@kaseihaikukai.com

 

 

 

●締め切り

 

30日(月)

 

●入選作品発表

 

月予定

 

               


5月号「いめいじん句"」  入選作品発表

           蘭定かず子

 

 

 

 

 

 

 

黒南風や魚拓の口の半開き      芦田美幸

「魚拓の口の半開き」に湿ったような質感が感じられ、

「黒南風」に適った一句と思いました。

この季語にはどうも苦手意識があり詠んだことがありません。

挑戦したいと思います。

 

ハンモック揺れて魚の目さらしけり   芦田美幸

魚は魚でもこちらは「魚の目」なんですね。

大胆な発想の飛躍、大いに楽しませてもらいました。

乙女の足裏ならともかく、魚の目とは(笑)

 

酒飲むやなにはなくても干鰈      藤川雅子

雅子さん、かなりいける口なんでしょうか。

酒の肴に出された大好物の干鰈の焼きたて。

美味しそうな湯気をあげています。

ますますお酒がすすみそうですね。でも飲み過ぎにはご注意を。

 

干物売る温泉街の雑貨店        垣内孝雄

なぜか昔行った熱海の駅前辺りを思い出しました。

お土産のあれこれに混じって、干物も並べて売っているのでしょう。

インバウンド客やらで賑わう通りが見えます。

 

 母の日に一番のりのカーネーション    若林久穂

五月第二日曜日の「母の日」。

今日一番に届けられたカーネーション。

何よりも嬉しいですね。

「母の日の一番乗りのカーネーション」

 

最速は少し曲線夏燕          坂倉一光

かすかな曲線を描きながら翻る夏燕。

直線が必ずしも最短距離とは言えない燕の飛翔です。

「最速は少し曲線」に、作者の行き届いた観察力を感じました。

 

 父が釣り母が作るは蒸鰈        三浦春奈

「蒸鰈」は塩をして蒸した鰈を陰干しにしたもの。

干すことで実がしまり旨みが増して酒の肴に最適とか。

お手製の蒸鰈に、ことさらお酒がすすんだことでしょう。

 

アカエイがさんにんいっしょわらってる  ゆずみ

夏の季語「アカエイ」をほのぼのと詠んだ句。

水族館の水槽で泳ぐアカエイでしょうか。

アカエイのマントを翻すような泳ぎようが楽しく、

三頭がなかよくあそんでいるように見えたゆずみさんです。 

 

浜焼きの煙追ふ風五月かな        田中 権

五月は一年で最も瑞々しく麗しい月です。

ですので、「浜焼きの煙」にはちょっと合わないような気がします。

「浜焼きの煙ただよふ〇〇〇かな」

○○〇の部分、色々な季語を入れて詠んでみて下さい。

 

 筍を一本もらうただ眺む        宇佐美好子

「ただ眺む」の部分に魅かれました。

目の前に置かれた頂き物の一本の筍。

あく抜きはどうしよう、どのような献立にしようかなど、

思案にくれての「ただ眺む」なのでしょうか。

読者に丸投げしたような措辞も面白いと思いました。

 

 熊野路に蝶ひらひらと地蔵ひとつ    白根紗知子

熊野路を歩かれた時に出会った蝶と一体の地蔵。

「ひらひら」は不要と思います。

「熊野路の地蔵に居れば夏の蝶」

 

芝駆ける児らはこの世で夏二度目    昼寝 

「夏二度目」ですからまだ幼いお孫さんを詠まれたのでしょう。

青々とした芝生を駆け回る子供たちが見えます。

そして、目を細めて見守るじいじばあばの姿も見えます。