let's いめいじん句"

「いめいじん句"」投句大募集!
2月号「いめいじん句"」のお知らせ
毎月掲載される1枚のカットをもとに、
自由な発想による作品を募集します。
応募された作品を選者が鑑賞いたします。
初心者の方も大歓迎!
お気軽にご応募ください。 カット:山本耀子
[例句]
散策の雨に軒借る紅椿
走り根の先々にまで雪解急
にぎやかに法話のあとの椿餅
●投句方法
投句はメールでお願いします。
専用投句フォームに必要事項をご記入のうえ
送信してください。
↓
投句フォーム以外での投句をご希望の方は
下記のアドレスでも受け付けています。
info@kaseihaikukai.com
●締め切り
2月28日(金)
●入選作品発表
3月予定

1月号「いめいじん句"」 入選作品発表
山田美惠子選
雉啼くや父の手馴れのお味噌汁 芦田 美幸
台所に立つお父様は、普段から料理をなさるのでしょう。
おひとりでお住いかもわかりませんが、苦になさらず「手馴れ」が楽しいです。
季語の「雉啼くや」もいい感じです。
春の雉は恋の季節です。
河原や山辺など縄張りを主張する甲高い声が響いて陽光を感じます。
双六や日比谷か灘か開成か 坂倉一光
学生たちが遊ぶ双六ですか。
難関校を巡る双六、私ならすぐに振り出しに戻りそう。
私も小学生と双六をして、サイコロを振るたび、熟語を言わされたり、
なぞなぞを解いたり、疲れてしまいました。
お正月の遊びも難しくなってきました。
七種の粥を分け合う朝餉かな 垣内孝雄
七種の七は縁起の良い数だそうです。
春の若菜を食べ春の到来を寿ぐ意味もあるそうですよ。
勿論お正月のご馳走を食べ過ぎた人には胃を正常に戻すためもあるのでしょう。
この句、折角分け合うのですから、朝餉ではなく、
何処か場所を考えられたら景色が浮かびあがります。
例えば「漁師小屋」なんて如何でしょう。違ったイメージが湧いてきますよ。
凍蝶の心閉ざして白昼夢 葵
葵さんは凍蝶が心を閉ざしているように感じられたのですね。
白昼夢のように放心状態になって、葉の上にじっとしていたのでしょう。
「心閉ざして」は言い過ぎで様子を写生すると白昼夢を見ている蝶の様子が分かると思います。
“翅伏せてゐし凍蝶の白昼夢”
餠米のずしんと重き冬日和 藤川雅子
神社などでは沢山の餠米を洗い蒸籠に入れますね。
力のいる作業です。そのような景を詠まれたのでしょうか。
「ずしんと重き」と言うより写生をなさると読み手に景色が伝わってくると思います。
“餠米を抱ふる肩へ冬日差”
米こぼれ櫃にもどして去年今年 田中権
お米は大事ですから零したままではもったいないですね。
「去年今年」は大晦日から明けて、去年から今年に変わることをいいます。
ですから内容にそぐわない季語です。前日の大晦日なら分かります。
“大歳の櫃に戻ししこぼれ米”
口内炎の痛みゆるびぬ七日粥 宇佐美好子
12月は歯の治療で大変でしたね。口内炎はもしかしたらそのせいかも。
治療中は何処か噛んでしまって口内炎になって、食べられないから辛いと思います。
そんな時の七草粥ですからほっとなさったことでしょう。
日本ではスーパーでパック入りがいっぱい売られています。
乾燥七草もあるのですが、粥に入れると緑になります。
アメリカもそうですか。便利になりました。
御籤手に孫ら真顔の初詣で 昼寝
お孫さんたちと初詣をされ、お神籤を買ってあげられたのですね。
今年の運勢は何と書かれていたのでしょう。
現代的なお孫さんと思いますが緊張するのでしょうね。
真剣に読む真顔が可愛いです。今年も良い年でありますように。