let's  いめいじん句" 

「いめいじん句"」投句大募集!

 

 

 

月号「いめいじん句"」のお知らせ

 

毎月掲載される1枚のカットをもとに、

自由な発想による作品を募集します。

応募された作品を選者が鑑賞いたします。

初心者の方も大歓迎!お気軽にご応募ください。

今月募集する作品は右のものです。

                                   カット:山本耀子

                                                                                                                                             

[例句]

縁側の父と目の合ふ虫すだく

夫の忌の庭下駄に鳴く草雲雀

病む母へ初萩の風入れにけり

                                                                                 

 ●投句方法

 投句はメールでお願いします。

専用投句フォームに必要事項をご記入のうえ

送信してください。

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投句フォーム以外での投句をご希望の方は

下記のアドレスでも受け付けています。

info@kaseihaikukai.com

 

 

 

●締め切り

 

31日(土)

 

●入選作品発表

 

月予定

 

               


7月号「いめいじん句"」  入選作品発表

                     河崎尚子選

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  ショパン弾く君は美し白き百合                               菅野火星

白百合とショパンの曲、そしてそれを奏でる人物との取り合わせが素敵です。

その旋律の繊細さは白百合の香りを思わせ、そしてショパンの時には甘く、

時には清らかな流れのようなリズムを想像させます。

が、絵にかいたような常套感を免れ難い感はあります。

 

  若き日のアルバムのきみ星涼し                               南野ひとし

「アルバムのきみ」は美しいとも、楚々としているとも言っておられません。

季語「星涼し」に委ねられています。

「きみ」はどの様な方だろうかと読者は色々想像し、

又、ひとしさんの「きみ」への思いをも憶測してしまいます。 

素敵な方なのでしょうね。

 

  冷蔵庫閉めさあ錦織の準決勝                 坂倉一光

ウインブルドンの準決勝試合のテレビ中継が始まる前の瞬間に近い時間を切り取って

一句にされました。上五、「冷蔵庫閉め」の瑣末な日常の動作を敢えて持ってくることで、

緊迫した試合前のわくわく感を立ち上げられたのはさすがです。

試合は負けちゃいましたが。冷蔵庫から出されたビール?はほろ苦かったことでしょう。

実は私も錦織ファンです。

 

  百葉の蝶の刺繍の白日傘                                          加能雅臣

百葉、蝶の羽は一枚二枚と数えないで「葉」を使うのですね。

そんなすごい刺繍の日傘は特別な機会に用いる日傘なのでしょうか? 

刺繍のそれも百葉の蝶ですから女性が普段に持ち歩くのには立派過ぎます。

お祭りの景とも思われますが。外国の景でしょうか?いろいろの景が頭を過ります。

 

  梅雨明けて声だし走る部活女子                               昼寝

部活は何部なのでしょう。体育系なら走ることは基本なのでしょうが、

体幹を鍛え、声帯を鍛えるために、声を出しながら走っていられる吹奏楽部とか、

演劇部なのかもわかりません。

「丹田に力を入れると健康と勇気を得ると言われる」と辞書にあります。

声を出しながら走るのは、無言で走るよりもきつい分だけ、丹田が鍛えられるのでしょう。

健康は勿論、気力も鍛えられるのですね。溌溂とした景を目の当たりにするようです。

 

  夕凪の夢二の首の擡げをり                                   こつこ

こつこさんは夢二が16歳まで過ごした茅葺屋根の生家がそのまま保存されている

記念館を訪れられたようです。画家であり、詩人でもあった竹久夢二。

生誕の地は、岡山県邑久郡。上京し、文筆と絵の仕事を続けていました。

個性的な挿絵が人気となって新聞のコマ絵、絵はがき、夢二画集などを発行、

又、抒情詩「宵待草」も出版しました。 季語「夕凪」、瀬戸内や長崎などでは

夕凪の折は蒸し風呂に閉じ込められたような耐え難い暑さだそうです。

この句は余りの暑さに昼寝の夢から覚め、

首をもたげたある日の夢二を想像されて作られた句なのでしょうか。

 

  遠花火散歩の歩みゆるやかに                                   紀風              

涼しくなってからの散歩なのでしょう。

歩かれている途中、思い掛けず遠空に花火が打ち上げられているのが見え、

思わず足を止められた景が思い浮かびます。

真近に揚がる花火も迫力があって素敵ですが、打ち上げ音も聞こえない程の遠花火も

かなげな情緒を感じさせて素敵です。「歩みゆるやかに」されたのはよくわかります。

 

  カンバスの母の横顔秋めきぬ                                  みさを

お母様をモデルにした油絵がみさをさんのご実家に掛けられて居るのでしょうか。

美しい方なのでしょうね。画家は勿論、絵心のある人は

魅力的な女の方を見たら描きたくて、描かしてくれと頼み通すと聞きます。

遅れ毛が風にほつれている涼しげなモデルの絵を思い浮かべました。

 

  揚花火かなわぬ想ひ空へ逝け                                  晴音

気風の良い句でね。丹田に響くような音を立てて揚がる花火にかなわぬ思いを乗せ

空で美しく散ってしまえば案外、すかっとされるのかも。

いえ、それでもまた直ぐに別の想いが湧いて来ることでしょう。

叶って喜ぶ事も叶わなくて辛い思いをすることも人生なのですから。

 

  文読める老若男女館涼し                                         翠丘              

図書館の景でしょうか。それとも大きな書店の景でしょうか。

夏休みになった図書館の椅子に母子が童話を読む姿や、小学生が何冊かの本を抱えて

貸出カウンターに並ぶ姿、又ビデオコーナーでイヤホーンを着けて見入っている姿、

勿論年配の人達がソファーに読み耽っている姿もあります。

下五が景を涼しげに引き締めて、落ち着いた静かな景をたちあげています。