let's いめいじん句"
「いめいじん句"」投句大募集!
11月号「いめいじん句"」のお知らせ
毎月掲載される1枚のカットをもとに、
自由な発想による作品を募集します。
応募された作品を選者が鑑賞いたします。
初心者の方も大歓迎!
お気軽にご応募ください。
カット:山本耀子
[例句]
プーさんの切手の手紙敬老日
お下がりの母のショールの真白なり
熊の糞まだ新しと漁師いふ
●投句方法
投句はメールでお願いします。
専用投句フォームに必要事項をご記入のうえ
送信してください。
↓
投句フォーム以外での投句をご希望の方は
下記のアドレスでも受け付けています。
info@kaseihaikukai.com
●締め切り
11月30日(土)
●入選作品発表
12月予定
10月号「いめいじん句"」 入選作品発表
蘭定かず子選
ご贔屓の松茸届く相撲部屋 垣内孝雄
贔屓筋というのはありがたいものですね。
この節、一本でも貴重な松茸。
相撲部屋に送られてきたのですからけっこうな本数だったと思います(羨まし~)。
同時詠、<関取の通いの店や濁り酒>も好きでした。
秋祭り無事に終わりてちゃんこ鍋 藤川雅子
祭も無事済み、親戚や家族でちゃんこ鍋を囲んでおられるのでしょう。
海の幸山の幸であふれた鍋が想像されます。
カットの絵から「ちゃんこ鍋」をイメージされたのだと思いますが、
「秋祭」にはちょっと似合わない気もします。
<秋祭無事に終はりし鍋料理>ではどうでしょう。
君を待つ時を旅するうろこ雲 葵
この「君」は恋人でしょうか。夫または友人かもしれません。
好きな人を待つというのは幸せなものです。
作者も、その時間を楽しむかのように心躍らせながら待っておられるのでしょう。
「うろこ雲」がゆったりとした心持を表しています。
ランドセル放り投げたる草相撲 坂倉一光
下校途中の小学生でしょうか。
野っ原か稲刈りの終った田んぼ辺りで相撲が始まったようです。
「ランドセル放り投げたる」に、元気一杯の様子が窺えます。
笑栗や下校の列に半ズボン 芦田美幸
「笑栗」は、熟した毬が裂けて今にも枝から落ちてきそうな栗を言います。
こちらの句も小学生の下校時の光景でしょうか。
中のひとりは元気のよい半ズボン姿です。笑栗の下を仲良く帰っていきます。
直垂のとんぼ舞ひ出て西東 田中 権
「直垂のとんぼ」に悩みました。
カットの絵と考え合わせ、行司装束(直垂)の柄のとんぼに思い至りました。
とんぼは勝虫とも呼ばれ、相撲の行司装束にも使われるようです。
よって、「西東」にも頷けます(もし違っていたらごめんなさい)。
ただこの場合、「とんぼ」が季語として弱いかなとも思います。
ほのぼのと押し合う幼子の相撲 宇佐美好子
情景がよく分かります。
幼稚園生くらいでしょうか、お互いにこにこと笑いながら相撲をとっています。
押したり押されたり、なかなか勝負がつきません。
かわいいですね。
あてどなく棲み着きし里柿実る 昼寝
もしかしてこれは、今問題になっている熊のことを詠まれたのでしょうか。
以前と違い、人里近くまで来るようになった熊の被害が報告されています。
ずっしりと実った柿も、餌を求める熊を誘うとか。
ただこの句の場合、動物なのか人なのか曖昧です。
その辺、もうひと工夫ほしいところです。