let's  いめいじん句" 

「いめいじん句"」投句大募集!

 

7月号「いめいじん句"」のお知らせ

 

毎月掲載される1枚のカットをもとに、

自由な発想による作品を募集します。

応募された作品を選者が鑑賞いたします。

初心者の方も大歓迎!

お気軽にご応募ください。                                                                                                                                                                                                                                                                               カット:山本耀子

                                                                                                                                          [例句]

墳墓見学香水の香と入れ替はり

青梅雨や葉書に滲むインク文字

西日射す鏡の奥の瓶いろいろ

                                                                                 

 ●投句方法

 投句はメールでお願いします。

専用投句フォームに必要事項をご記入のうえ

送信してください。

↓     

いめいじん句" 投句はこちら

 

投句フォーム以外での投句をご希望の方は

下記のアドレスでも受け付けています。

info@kaseihaikukai.com

 

 

 

●締め切り

 

31日(水)

 

●入選作品発表

 

月予定

 

               


6月号「いめいじん句"」  入選作品発表

           山田美惠子

 

 

 

 

 

 

   

七変化風のたをやぐ明月院     垣内孝雄

明月院は鎌倉ですか。

あじさい寺として有名で境内の紫陽花は数千本あり

「明月院ブルー」と言われるほど見事だそうです。

挿絵のイメージで明月院を思われたのでしょう。

「風のたをやぐ明月院」で古刹のしっとりとした美しさが感じられます。

 

句読点打たぬメールや落し文    坂倉一光

新聞で読んだのですが、最近の若い子のメールやラインは「。」がないようです。

中高年にとっては当たり前なのですが。

「。」を付けた文章は距離感を感じ、相手のことを恐い人とか不気味とか感じるそうです。

フレンドリーさがないそうで、世代間ギャップを感じます。

「落し文」は広葉樹の葉に卵を産んで,丸め落ちた葉を落し文と見立てた、

それこそ古い世代のラブレターなのですが、今の子に通じないですね。

 

リボンした紫陽花届く発表会    藤川雅子

近頃紫陽花は園芸種として、種類も多く本当にきれいです。

リボンをしてさぞかし豪華な贈り物で見栄えあるでしょうね。

子供さんに送る花とは思えないので、ご自身の発表会ですか。ちょっと気になります。

シャンソンの発表会、フラダンスの発表会、私の仲間もいろいろなお稽古事をしています。

「リボンした紫陽花届くフラダンス」ではどうでしょうか。楽しそうですよ。

 

色褪せた検番裏に濃紫陽花     田中権

「検番」は江戸時代では芸妓の取次などをしていたのですが、

明治以後料理屋や待合、芸者屋などの組合事務所のことを言います。

「検番裏に小紫陽花」は良い取り合わせで景色が見えます。

ただ「色褪せた」では気の毒です。

昔の風格も残っていますので、「検番の墨書き古りし濃紫陽花」では如何でしょうか。

 

万緑へ山門くぐる白い靴      昼寝

万緑は見渡す限りの緑の草木のさかんな様子を言います。

そのなかにある寺院にお参りに行かれるのでしょう。

履いている真っ白な靴が印象的ですね。ただ、夏の季語の中に白靴があります。

重複を避けるために「靴真新」にされたらいかがでしょうか。

 

炎天の広場葉擦れの音ばかり    宇佐美好子

炎天の広場は誰もいなくて淋しいですね。

「葉擦れの音ばかり」は侘しさも感じます。

「広場」は辞書を引きますと公共的な性格を持った一定の広い場所、

障害物の無い開けた場所とあります。

この場合はいっそ、草原とか平原とかになさったらどうでしょうか。

アメリカの草原は広く、ひたすらに葉擦れの音が聞こえて規模が大きいですよ。

 

五月闇写真の父へ話し掛け     葵

亡くなられたお父様の写真に、色々なことを話されるのでしょう。

良いお父様だったのでしょう。

ちょっとした相談事も、聞いてもらうだけで心がやすらぎますね。

この句の場合、大好きなお父様ですから、明るい季語が良いでしょう。

仏壇に供えるきれいな花の名前でも良いですし、「風涼し」など考えてみてください。

 

あぢさゐに押し戻されて告白す   芦田美幸 

紫陽花がいっぱい咲いている公園や山辺の道でしょうか。

さて何の告白でしょう。恋の告白なら胸がどきどきです。

あのかたまりのような紫陽花に背中を押される思いで告白。いいですね。

私にもあったかなかったか、忘れましたけど、

「あぢさゐに押し戻されて」に気持が強く表れていると感じました。