let's  いめいじん句" 

「いめいじん句"」投句大募集!

 

5月号「いめいじん句"」のお知らせ

 

毎月掲載される1枚のカットをもとに、

自由な発想による作品を募集します。

応募された作品を選者が鑑賞いたします。

初心者の方も大歓迎!

お気軽にご応募ください。                                                                                                                                                                                                                                                                               カット:山本耀子

                                                                                                                                          [例句]

目ざましを止めて子燕ねむらせる

ロータリーの時計突つ立つ青時雨

検診の数値いろいろ夏に入る

                                                                                 

 ●投句方法

 投句はメールでお願いします。

専用投句フォームに必要事項をご記入のうえ

送信してください。

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いめいじん句" 投句はこちら

 

投句フォーム以外での投句をご希望の方は

下記のアドレスでも受け付けています。

info@kaseihaikukai.com

 

 

 

●締め切り

 

31日(金)

 

●入選作品発表

 

月予定

 

               


4月号「いめいじん句"」  入選作品発表

           蘭定かず子

 

 

 

 

 

 

  

 花見とてあれやこれやと買ひ込みぬ   垣内孝雄

分かります。気の合う人たちとの花見、ついつい買いこんでしまいますよね。

でも、待ちに待った桜の季節です。

今日ばかりは散財してください。

そして大いに楽しんできてください。

 

 光秀の丹波平定桑苺          芦田美幸

「本能寺の変」を起こし謀反人のイメージが強い光秀ですが、

平定の地丹波においては築城や治水工事、税の免除など善政を行い、

かつての所領地では名君として伝えられているようです。

懐かしくあたたかな趣をもつ季語「桑苺」に、光秀や丹波の地に対する作者の思いが窺えます。

 

 卓の上転がる影の夏野菜        藤川雅子

カットから卓上の夏野菜をイメージされました。

「転がる」ですから、葉物ではなさそうです。

具体的な名前にすると、景色がより見えてきます。

<卓上を転がる真桑瓜の影>

 

 花冷の二度寝の夢の昔かな       坂倉一光

心地よさそうな二度寝ですね。

「夢の昔かな」に、懐かしさに溢れた夢だったことが想像されます。

「の」を三回使って畳みかけるように詠み、詠嘆の「かな」で締め括られた一句です。

 

 花吹雪水面にゆらら咲き誇る      葵

花吹雪で一面覆われた、豪華な水面です。

「水面」と「ゆらら」、「花吹雪」と「咲き誇る」が重複しているように思います。

その辺りを少し整理されたら如何でしょう。

桜の花びらが集まって水面を流れてゆく「花筏」という美しい季語もあります。

 

 蓮根売る人に尋ねて霊山寺       田中権

霊山寺は四国八十八ケ所霊場の一番札所。ここが発願のスタートとなる寺です。

ただ、「蓮根掘る」は冬の季語にありますが、「蓮根」のみの季語は歳時記には見当たりません。

<蕨売る人に尋ねて霊山寺><田起しの人に尋ねて霊山寺>などとしたらどうでしょう。

「蕨」「田起し」共に春の季語。「遍路」も春の季語で、統一感も生まれます。

 

 じゅじゅじゅじゅーおなべにりんごしおぱっぱ  ゆずみ

作者は三歳。お母様が書き留めてくださったようです。

林檎のジャム作りでしょうか。林檎のソテーか、焼き林檎かもしれません。

甘酸っぱい香りが家じゅうに立ち込めている様子がじゅうぶん分かります。

食べ物の季語の場合、おいしそうに詠めたら成功です。

 

 快復の愛しいお手て苺の香      三浦春奈

体調がすぐれなかったお子さんが、やっと快復したようです。

大好きな苺を食べてくれるまでになり、さぞ安堵されたことでしょう。

「愛しいお手て」がちょっと甘いかなと思います。

<癒えし子の苺の匂ふ指かな>ではどうでしょう。

「指」は一字で「おゆび」と読みます。

 

 勝尾寺へ光る若葉よ木の根道     昼寝

勝尾寺は箕面市の自然豊かな地にある寺。勝ち達磨の奉納で知られています。

ウオーキングに出掛けられたのでしょうか、新緑が心地良い木の根道。

ちょっと語順を変えて、<勝尾寺へ若葉光れる木の根道>としました。

 

 カタログのドレス美し春灯      宇佐美好子

カタログを開き、春のドレスを品定め中の作者。

美しく、溜息の出るようなドレスの写真のページが次から次へと捲られていきます。

柔らかな「春灯」が適っています。

 

 推し活のナゲット抱き笑む立夏    なんば愛

さまざまな「推し活」があるのですね。

作者いち推しのおいしいナゲットなのでしょう。

折しも今日は立夏。明るく、健康的な一句です。